YouTubeの再生回数を稼ぐために、なんと自ら飛行機を墜落させたアメリカ人YouTuber、Trevor Jacob(トレバー・ジェイコブ)。
2021年11月、彼はカリフォルニア州の上空で小型機からパラシュートで脱出し、その様子を複数のカメラで撮影して動画として公開しました。
この前代未聞の行為はSNSやメディアで大きな波紋を呼び、やがて「やらせ」や証拠隠滅の疑いで捜査・逮捕へと発展しました。
Trevor Jacobとはどんな人物?

- 本名:Trevor Daniel Jacob
- 生年月日:1993年8月6日
- 年齢:32歳 ※2025年11月6日現在
- 出身地:アメリカ・カリフォルニア州ウェストヒルズ
- 職業:YouTuber、軽飛行機パイロット、元オリンピック・スノーボードクロス選手、エクストリームスポーツアスリート
- 主な経歴:2014年ソチ冬季オリンピック米国代表(スノーボードクロス)、X GamesやFISワールドカップ出場経験あり
- 事件:2021年11月、YouTube動画のために小型飛行機を意図的に墜落させ、証拠隠滅の罪で2023年に有罪判決・禁錮6か月
- 現在:2024年6月に刑期を終え釈放。
Trevor Jacobは、元オリンピック選手という異色の経歴を持つアメリカ人YouTuberです。スノーボードやエクストリームスポーツで活躍した後、YouTubeで話題を集めるも、2021年に再生回数を狙って小型機を意図的に墜落させた事件で世界的に注目されました。
事件後は証拠隠滅で有罪となり、社会的議論を巻き起こした人物です。
Trevor Jacobは14.1万人のYouTuber!

Trevor Jacobは14.1万人もの登録者がいるYouTuberチャンネルを運営してます。
2025年6月24日現在で動画数は125 本です。
墜落事故前までは、スカイダイビング、航空、スノーボードなどのエクストリームスポーツに関する動画も割と投稿されている印象です。
なぜ再生回数稼ぎのために飛行機墜落をさせようと決めたのか?
Trevor Jacobが飛行機を墜落させる動画を撮影しようと思い立ったきっかけは、YouTubeの再生回数を稼ぎ、収益や話題性を得るためでした。
本人は、スポンサー契約を結んでいた財布メーカーの宣伝が目的だったと述べており、危険なスタント動画を投稿することで「自分自身のためにソーシャルメディアやニュース報道を生み出し、金銭的利益を得るため」にこの行為を計画したことが検察資料などからも明らかになっています。
もともとエクストリームスポーツや過激なチャレンジ動画で注目を集めていたJacob氏ですが、さらなる「バズ」を狙い、最初から飛行機を墜落させることを目的に飛行計画を立て、複数のカメラを仕込んで自らパラシュートで脱出する様子を撮影しました。
この動画は公開直後から大きな反響と批判を呼び、後に「やらせ」や証拠隠滅の発覚につながりました。
事件後のYouTubeチャンネルと現在の活動
事件後、Jacobは連邦航空局(FAA)によってパイロットライセンスを剥奪され、証拠隠滅の罪で有罪判決(禁錮6か月)を受けました。
2024年6月12日に刑期を終え、現在は釈放されています。
YouTubeチャンネル自体は存続しており、事件後も動画投稿を継続していますが、以前のような過激な飛行関連の動画は減少し、現在は一人語りやエクストリームスポーツなどを中心とした内容にシフトしています。
釈放後一発目の動画
この動画で彼は以下のようなことを述べています。
- 自分自身の近況と心境
最近の経験を通じて「人を止めるものは怠惰(laziness)だ」と気づいたと語り、何かに夢中になれないと無気力や落ち込みを感じてしまうと述べています。
興味や情熱を持てるものを見つけて、それに向かって行動することが人生を変えると強調しています。 - YouTubeの収益化剥奪について
前日にYouTubeから「有害で危険なコンテンツ」として警告や動画削除、チャンネルへのストライク通知など複数のメールを受け取り、最終的に収益化(マネタイズ)を剥奪されたことを報告しています。
削除された動画は物議を醸したものではなく、ただストーリーを語っただけの内容だったと主張しています。 - YouTubeへの不満と今後の姿勢
異議申し立てをしたものの、即座に却下されたことに驚いたと述べています。
「自分はYouTubeでお金を稼ぐためにやっているわけではなく、旅や人々に何かを伝えるためにやっている」と語り、収益化停止を「祝福」とも受け止めています。 - 自身の行動と人生観
「自分がやったこと(飛行機墜落事件など)で誰も傷つけなかったことが最大の祝福」とし、これまでの経験が人生の転機になったと振り返っています。
批判的な人は他の動画を見ればいいし、自分を応援してくれる人には「これが人生の新たな章の始まりだ」とメッセージを送っています。
全体として、YouTubeからの処分や批判を前向きに受け止め、今後も自分らしい発信を続けていくという姿勢を示しています。
まとめ
Trevor Jacobは、元オリンピック選手という経歴を持ちながら、2021年11月にYouTubeの再生回数や話題性を狙って小型飛行機を意図的に墜落させるという前代未聞の行為に及びました。
この動画は公開直後からSNSやメディアで大きな反響と批判を呼び、「やらせ」や証拠隠滅の疑いで当局の捜査対象となりました。
その後、墜落現場の残骸を自ら回収・破壊したことが発覚し、証拠隠滅の罪で有罪判決・禁錮6か月を受けています。
事件後もYouTubeチャンネルは存続していますが、過激な飛行関連動画は減り、現在はエクストリームスポーツや一人語りが中心となっています。
Jacobの行動は、YouTuberによる過激な行為やSNS時代の倫理観の低下、社会的影響について大きな議論を呼び起こしました。
この事件は、ネット社会における「バズ狙い」の危険性と、その代償の大きさを象徴するものとなっています。
